電力不足が懸念されているこの夏、節電・節約はできていますか?
猛暑が続くなか、エアコンなしで日本の夏を過ごすことは不可能といっても過言ではありません。
以前の記事では、無理せずできるエアコンの節電方法を紹介しました。
今回はその第2弾として、「意外と誤解されているエアコンの常識」について紹介していきます。
【エアコンの誤解1】風量「弱」は「自動」よりも節約になる?
電気代を気にして、エアコンの風量を「弱」に設定しているご家庭も多いのではないのでしょうか。
ところが、実は「弱」よりも「自動運転」の方が節電効果が高いのです。
エアコンは、室内温度を設定温度まで下げるまでの間、最も電力を消費します。
「弱」風量で運転すると、設定温度にするまでに時間がかかり、余計なエネルギーを消費して無駄につながります。
一方「自動運転」は、強い風量で一気に部屋の温度を下げ、設定温度になってからは弱風に抑える判断を自動で行ってくれるので、非常に効率的です。
【エアコンの誤解2】「除湿」なら「冷房」より電気代が安く済む?
「冷房」モードより「除湿」モードの方が消費電力が少ない…というのもよくある誤解の一つです。
お使いのエアコンによっては「除湿」モードの方が電気代がかかってしまうことがあるのです。
「除湿」には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。
- 弱冷房除湿…湿度を下げるために弱い冷房運転を行う機能
- 再熱除湿…温度を下げずに除湿を行う、梅雨などに重宝する機能
再熱除湿では、取り込んだジメジメした空気をエアコン内で温め、冷たすぎない温度で再度放出します。
そのため温度を下げずに湿度だけを下げることが可能ですが、温めを行う分、電気代は高くなってしまうのです。
「冷房」とこれらの電気代を比較すると、電気代の安い順に
弱冷房除湿<冷房<再加熱除湿
となり、再加熱除湿が最も電力を使うことがわかっています。
除湿方式を確認するには?
では、除湿機能が「弱冷房除湿」「再加熱除湿」のどちらかを確認するにはどうすればいいでしょうか。
基本的に再加熱除湿は比較的新しく、スペックの高いエアコンに搭載されている機能です。
取扱説明書を確認するのが最も確実ですが、リモコンのボタンの表示が「除湿」や「ドライ」のみの場合は弱冷房除湿、「カラッと除湿」や「さらら除湿」などの表示があれば再熱除湿だと判断できます。
梅雨の時期は再熱除湿、真夏は冷房運転と、上手に使い分けを行うのが節電のポイントです。
【エアコンの誤解3】エアコンの電源はつけっぱなしがお得?
「エアコンの電源はつけっぱなしの方がお得」という話は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
エアコンは電源を入れてから室温を下げるまでの間に最も電力を消費するため、電源を何度も入れるたびに強い風量の運転が必要となり、電気代がかかってしまいます。
現在の室温と設定温度の差が大きいほど大きな電力を消費しますが、ひとつの基準となってくる温度が「30℃」であることがわかりました。
特に日中30分程度の外出であればエアコンの電源をつけっぱなしにした方がお得ですが、夜間や、それほど気温の高くない30℃以下の日にはこまめにオンオフした方がお得になります。
正しい知識で、無理のない節電・節約をしよう
エアコンの節電・節約方法を3種類紹介しました。
正しい知識で無理しすぎない節電・節約を行い、快適な夏を過ごしていきましょう。